筋トレやダイエットではじめたプロテイン
本当にあなたに必要ですか? 肝臓や腎臓を弱らせる原因になっているかも。
近年の筋トレブームやダイエットの栄養補給で、プロテインを摂る人が急増しています。
プロアスリートやボディビルダーのように、日頃の重トレーニングで筋肉増量を目的とするならともかく、一般的な生活では、プロテインの摂取方法によっては、体調不良や腎臓・肝臓の機能低下につながる危険もあります。
プロテインって何でしょうか
プロテイン(protein)と聞くと何だかすごい栄養成分に感じますが、日本語にするとタンパク質です。
肉や魚、大豆など沢山の食品に含まれていて、私たちの体をつくる基本栄養素です。
食品として食べたタンパク質は、体の中でタンパク質→ペプチド→アミノ酸と分解され、必要なアミノ酸を組み合わせて、細胞・血球・ホルモン・遺伝子物質などに再合成されます。
激しい筋肉トレーニングをする場合、筋肉に必要なタンパク質を摂取するため、鶏ササミのように高タンパク低脂肪な食品で摂取します。それでも不足するタンパク質を、プロテインパウダーで補う場合もあるでしょう。
トレーニングの強度にもよりますが、アスリートとデスクワークの人の場合、タンパク質の必要量は2倍以上の差になります。
プロテイン分解で出る毒素
プロテインパウダーやプロテインバーも、食べた後は食品のタンパク質と同じように、体内でアミノ酸まで分解します。哺乳類がタンパク質を分解する時には、有害なアンモニアが発生します。アンモニアは毒性が強く、例えば血管を通して脳に入ってしまうと意識障害を引き起こします。
哺乳類である人間にも、アンモニアを毒性の低い尿素として排出する「尿素回路(オルニチンサイクル)が備わっています。
体内で発生したアンモニアは肝臓に運ばれ、尿素回路でアミノ酸の一種であるオルニチンの働きで無毒な尿素に変換し、腎臓を通って尿として排出します。
そのため、激しい運動をしない人が高濃度のプロテインパウダーなどを摂取すると、肝臓の処理能力を超えてしまい、機能低下につながってしまいます。
プロテイン摂取は自分の生活や運動を見ながら行い、デスクワークだけの生活なら、特にプロテインパウダーなどの飲用は不要だと思います。
「勧められてプロテインを飲んでいるけど、尿の出る量や回数が急変するようになった。」という方、すでに肝臓や腎臓の負担過多になっている可能性がありますよ。
体に優しいアミノ酸補給
私たちが日頃の栄養補給で遊離アミノ酸をお勧めするのは、タンパク質分解の過程を製造時の麹菌で終わらせているため、肝臓や腎臓に負担をかけずに、食べた瞬間から栄養として使われるからです。
2021年3月15日